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るんびにい美術館企画展「大関小夜子」キュレーション

るんびにい美術館企画展「大関小夜子」キュレーション

2023年9月15日からスタートした、るんびにい美術館の企画展「大関小夜子」展をキュレーションしました。


 


大関小夜子さんは1955年、福島県会津若松市に生まれました。脳性麻痺の障害があった大関さんは5歳の頃、生まれ育った会津を一人離れ、沿岸部のいわき市にある療護施設で暮らし始めます。両親との連絡がやがて途絶え、天涯孤独となった彼女。帰ることの出来ないふるさとを想い続けながら、長い年月をその地で過ごしました。


 彼女がいつ絵を描き始めたかは定かではありません。後にいわき市内の病院に施設から移り、そこで使っていたスケッチブックが現在も残されています。四肢の中でかろうじて動かすことの出来た左手で、創作を始めたようです。


 病院の窓の外に広がるいわきの海原。ふるさとのシンボル会津磐梯山。一つ一つのモチーフを、何枚も何枚も繰り返し描きました。またこの頃に詩の創作もおこない、病院スタッフによって製本された一冊の詩集が残っています。


 幼い日にいわきに来てから37年の時が過ぎた頃、彼女に転機が訪れました。会津若松に新しい療護施設が開設され、これにより故郷の地に帰ることが叶ったのです。会津に戻った後も、彼女は制作に没頭する日々を送りました。しかし、時と共に左腕の動作も困難になり、やがて絵を描くこともできなくなります。


 2018年、大関さんはその63年の生涯を閉じました。人生のほぼ全てを施設と病院で暮らした彼女が作品に込めたものは、自らが願い憧れ続けた、もう一つの人生であったようにも思われます。大関さんが「現実」と「絵」の中で生きた人生を、作品と共にご紹介します。


 


〔会 期〕2023年9月15日(金)~2024年1月22日(月)


〔会 場〕るんびにい美術館(花巻市星が丘1-21-29)


〔時 間〕10:00~16:30


〔休 館〕毎週火曜日・水曜日定休、2023年12月26日~2024年1月4日冬季休館


〔入場料〕無料


〔主 催〕社会福祉法人光林会 るんびにい美術館


〔協 力〕社会福祉法人会津療育会 障がい者支援施設アガッセ


     社会福祉法人安積愛育園 はじまりの美術館


〔助 成〕(公財)いきいき岩手支援財団【いわて保健福祉基金】


〔問合せ〕るんびにい美術館 


     TEL/0198-22-5057、FAX/0198-29-5058